反貧困学習、教材に

 今朝の朝日新聞(西日本版)に、「反貧困学習」の紹介記事が掲載された。

 昨日、担当記者から、紙面の右下に掲載との連絡がきた。

 その後、13版(都心部)からは紙面の左上に写真入りで掲載されたとの連絡がきた。

  新聞って、何版まで作るんだろう? ちなみに、私が今朝コンビにで買ったのは14版だった。

 西日本版で発行部数は200万部近いとのこと。いやいや写った眠そうな顔がそんなに多くの人に見られたのかと思うと、かなりへこむ。21面に、東北大学の教授が「中国環境ブック」をもって写真に写っているが、なんかこの人の方がすごくオーラが出ている。こんど写るときは、この教授の顔を思いだして写ろう。

 さて、肝心な記事の内容だが、昨年「ルポ学校 格差に挑む」を連載していた記者なので、その関連で書かれている。また、「反貧困学習」が3年間の中での位置づけとして書かれている。

  記事になると正直「こんなこと言ったかな?」ということが多い。もっというと「それ、あなた(記者)の意見でしょ」というのも何度か経験してきた。

 今回は、私の話したことの中で、「中退したり」する生徒に向けても(向けてこそ)、必要な学習だと思って実践しているという点を書いてくれたのはよかった。「高卒」資格のない生徒たちこそ、厳しい状況に追い込まれていくのは目に見えている。昨年、ある担任が中退を決意した生徒に、「これだけはもって帰り。役に立つから。」と反貧困学習のプリントのファイルを手渡していたのが印象に残っている。

 そして、記事の最後に私の「教師だけではなく広くニーズがあるのではないか」という話で締めくくってくれているところもいい。実際、現在のところこの本を読んで「もっとこの本を広めていきましょう」って声をかけてくれる人たちはNPOや市民活動をしている人たちだ。10冊単位で注文してくれている。きっと、市民の側から「こんなことを学校でやっていって欲しかった」という応援メッセージなのだろう。「学校」の果すべき役割って何なのだろうって、この本を通して逆に考えるきっかけをもらった気がする。

 ただ、この本に載せている教材や生徒たちの声を通して本当に言いたいことは、この社会の「おかしさ」だ。この社会をどう変えていくのかを、教師も市民も生徒といっしょに考えていかなくてはならないと思っている。

 17日には、毎日新聞にも本の紹介が掲載の予定だ。「ハウジングプア」の連載記事を書いていた記者が東京から2回取材にきた。朝日の記者のように、この学校を何ヶ月も取材したわけではないのでどんな記事になるのかちょっと不安。いっしょに授業にも入ったが「学校現場」そのものに驚いているようだった。でも、「反貧困学習」1期生の現3年生3人からもインタビューしてくれたので、それが紹介されていると嬉しい。そのインタビューは横で聞いていて、かなり胸が熱くなった。インタビューの内容はいずれ紹介したいと思う。毎日新聞は全国版なのかな?いずれにしても、関東でこの実践が紹介されるのは始めてなのでどんな反応がくるのか楽しみだ。

 


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たき

今日、北海道版の毎日新聞の記事で「反貧困学習」の存在を知りました。
とても興味深いので、購入して読んでみようと思います。

今回の記事は高校の授業に使用されているとのことでしたが、
個人的には、子供が小学生なので、
小学生用の本もあるといいなと思いました。
by たき (2009-07-17 13:30) 

シャプラ

たきさん
 コメントありがとうございます。「反貧困学習」が東日本で紹介されるのは初めてなのでどんな反響があるのだろうと期待していました。
 なんと北海道の方からコメントをもらえてとても嬉しいです。「小学生版 反貧困学習」のご提案ありがとうございます。
 確かに、本書は高校の授業で使っていますが、もちろん中学生にも十分理解できるようにしています。
 「ホームレス中学生」のコミック版をつかった部分もあるので、小学生といっしょにその部分は読んでもらうとおもしろいと思います。
 冒頭はダッカのストリートチルドレンの話です。まさに「ホームレス小学生」の話なので、このブログにも載っている写真を使って、お子様とワークをやってきてください。
 何かわからないことがあれば、shapla_birdy@yahoo.co.jp まで。
by シャプラ (2009-07-17 22:48) 

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