ペシャワールの会の声に耳を傾けよう

 今日は教材の公開は休み。どうしても言いたいことがある。
s-marugoshi(1).jpg アフガニスタン東部で発見された日本人らしい遺体が、誘拐されていた「ペシャワールの会」(http://www1a.biglobe.ne.jp/peshawar/)の伊藤和也さんである可能性が、当会の現地職員と村人の情報で高まった。この情報が間違いであること心から願う。1993年4月8日、カンボジアで国連ボランティアとして活動した中田厚仁さんが射殺された。中田くんは大学で同じサークルの後輩で、一度だけOBとして参加した会で、当時まだ学生であった彼と会った。彼が国連ボランティアとして参加したのがカンボジアで、私が出会ったNGOの活動地がバングラデシュであったという違いで、彼の死はとても他人事のように思えなかった。「丸腰だから現地の人に伝わるものがある」とアフガニスタンで現地の人びとと共に活動してきたペシャワールの会の伊藤さんが今回の事件に巻き込まれたことは、本当にショックだ。もともとアフガンで日本は友好的に思われてきた。「ヒロシマ・ナガサキ」のことはアフガン人もよく知っているという。バングラデシュでも8月6日には「ヒロシマ」について考える集会が開かれる。
 しかし、9.11以降にアメリカがアルカイーダを「かくまった」として、アフガンを空爆し、何の罪もない何万という市民を殺戮した行為に日本政府もいち早く同意したのだ。この報復戦争に私の周りの人びとの中にも支持する人がいてよく口論になった。それがアフガンでなく、バングラデシュであって、私の関わってきた村人が殺されたらと思うといたたまれなかった。もともとソ連撤退後の内戦状態の中でタリバンを支持してきたのはアメリカである。そのアメリカが「報復戦争」の大義のもとにタリバン政権を潰し、石油パイプラインの利権がらみの傀儡政権を打ち立てた。しかし、政情は以前にもまして悪化している。こんな事態を引き起こしておいて、反対勢力と「テロとの戦い」と言い、日本政府も、そしてさらに野党民主党もISAPへの自衛隊の参加を口にしてきた。今年になってアフガニスタンでは「日本は自衛隊を派兵してくる」と噂がながれていたそうだ。今回の事件を「現地の人のための汗水流している日本人に対するテロリストの犯行」などと単純に捉えては絶対にいけない。今こそ、「テロ特措法」に一貫して反対してきたペシャワールの会の声に耳を傾けよう!
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